取り組んではいけない勉強方法<育心タイムズ123号>

知人に紹介されて、『「勉強」のキホン』という本を読みました。塾を営んでいる筆者が、日頃指導していることをまとめたものですが、とても納得できる内容でした。「小学生のうちに身につけたい!」と副題がついているだけに、小学生の勉強方法が書いてあります。ぜひ小学生の親御さんに読んでほしいな~と思いました。
ここでは、中学生が定期テストのときに「取り組んではいけない危険な勉強方法」という項目がありましたので、少し紹介します。

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1.教科書まとめ勉強

危険な勉強法の筆頭は「教科書まとめ勉強」です。

この勉強法の危険なところは、取り組むべき人が取り組めば、しっかりと成果が出てしまうところです。ですが、世の中の大半の子どもたちは、これで成果を出すことはできません。

それはなぜか?
「教科書まとめ勉強」は、一見誰もができそうに見えて、実はとても高度な勉強法だからです。
教科書まとめ勉強で行われている作業は、
①教科書を読んで理解し ②脳内で要点を整理して ③ノートに要点を再配置する
という内容です。こんな高度な勉強をちゃんとやれるのは、40人クラスで2人いたらいいほうです。これをクラス全員にやらせようものなら、要点がどこかわからず、要点整理も要点の再配置もできず、大半の生徒が「ただの教科書丸写し」になります。

また危険なことに、この勉強をすると〝がんばった風なきれいなノート″ができ上がってしまうのです。「おお、美しいノートができた。ウットリする。がんばっちゃったなぁ~」と、多くの子が勘違いしてしまいます。ノートにまとめることを通して、頭の中に勉強内容を入れることが目的なのに、いつの間にか、きれいなノートを完成させることが目的になってしまうのです。

さらに短所を挙げると、教科書まとめ勉強はとにかく時間がかかります。
この勉強法でも成果を出せる一握りの優秀な子は、〝本当の意味で密度の濃い″圧倒的な勉強時間を確保しています。つまり、まとめ勉強に時間を大きく割(さ)いてなお、問題演習にも時間を割くことができるほどの勉強量をこなしているのです。ただ、ここを勘違いして、さほど勉強時間を確保していない子がまとめ勉強に取り組むと、その作業に時間をかけ過ぎて問題演習に時間が割けず、テスト結果は悲(ひ)惨(さん)なものになるばかりです。誰が何といおうと、「教科書まとめ勉強」はやめておきましょう。

 

2.調べて埋める勉強

社会の問題演習時などに多いのですが、「教科書を見ながら問題集を解く」という方法を取っている生徒がいます。教科書を横に置き、問題集の1問1問をすべて調べて埋めていくのです。この勉強をする子はもれなく高得点が取れません。あたりまえですよね。この作業の最中、脳ははぼ動いていませんから。ただの「教科書答え探しゲーム」「穴埋め語句探しゲーム」になってしまうからです。

これは絶対にダメです。
「調べて埋める勉強」をした子に、すぐに同じ問題を再度やらせてみても、全然できません。
「調べて埋める勉強」をしがちな子は、自分のできない姿を見たくない「完璧主義」の傾向があるようです。実力で取り組んで、チェックマークでいっぱいになったボロボロの問題集を見たくないのです。かといって、正答が増えるように、事前に「覚える勉強」に取り組むのも嫌(いや)なのです。

もしくは、「勉強に疲れたから、脳を動かさずに勉強風のことでお茶を濁したい」というのが案外本音だったりするのでしょうか。また単純に、正しい勉強法だと信じて、取り組んでいる子もいますね。

わからない問題を調べるのと、すべての問題を調べて埋めるのは、まったく別の作業です。
調べて埋める勉強をするお子さんを見たら、すぐに止めてあげてください。そして、「覚えるなら覚える。解くなら解く。混ぜない!」と伝えてあげてください。「覚える勉強」と「解く勉強」を混ぜてはいけません。危険です。

 

3.ながめ勉強

ここでいう「ながめ勉強」とは、教科書を読み続けるだけの勉強法です。勉強時にペンを握らず「見る」だけで、テスト本番を迎えてしまうのです。

これまた、とても危険です。危険な理由はただ1つ。
覚えるべき内容が頭の中に入ったかどうか、本人も含めて誰にも判断ができないからです。多少頭に入っていたとしても、テストで問われるレベルまで到達しているのかどうか、これもテストをやってみるまでわかりません。ながめて覚えるだけですべてが解決するならば、世の中に問題集もノートも存在しないでしょう。

ながめ勉強に取り組みがちなのは、ある程度結果を出してしまう、そこそこ能力の高い子です。ある程度結果を出してしまっているからこそ、この勉強法を続けてしまいます。書くよりも手間と時間を短縮できるので、効率がいいと思うのでしょう。とはいえ、先ほどの短所が足を引っ張って必ず伸び悩みます。

また、勉強が大嫌いな子もこの勉強法をしたがります。サボろうと思えば、どこまでもサボれてしまうからです。真剣に覚えようと必死で教科書を読んでいる姿も、他の事を考えながら教科書をながめている姿も、外から見たら一緒ですからね。

「見て覚える勉強」と「問題を解く勉強」は必ずセットです。お子さんが、見て覚える勉強だけで終えようとしているときには、必ずストップをかけてあげてください。

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こんな勉強方法をとっている人はいませんか?思い当たることがあれば、すぐに直していきましょうね。何事も人の意見を聞いて素直に実行してみることが一番大切ですよ!

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