龍を育てる

第97号(2014年5月16日発行)

IMG_0928

「ワンチュク国王から教わったこと」という本を読みました。

2011年11月に結婚したばかりのジェツン王妃を伴って日本を訪れた、ブータンのワンチュク国王のことは皆さんも覚えておられるでしょう。彼の考え方や行動から学ぶことが多くありました。

その中で、東日本大震災で被災した福島県相馬市の桜丘小学校を訪問したときの様子をご紹介します。

多くの子ども達が、誰かしら近しい人を亡くしたり、いまだに仮設住宅で暮らしている状態です。そんな子ども達に、ワンチュク国王はブータンの国旗に描かれた「龍」についての話をされたそうです。

ブータン国旗

----
皆さんは龍を見たことがありますか?
わたしはあります。王妃もありますね。

龍は何を食べて大きくなるのか知っていますか?
龍は、経験を食べて大きく成長していくのですよ。
私たち一人ひとりの中に「人格」という名の龍が存在しているのです。
その龍は、年を取り、経験を食べるほど、強く、大きくなっていきます。
人は、経験を糧(かて)にして、強くなることができるのです。
そして何よりも大切なことは、自分の龍を鍛えて、きちんとコントロールすることです。
この「龍」の話を、私がブータンの子ども達にする時には、同時に
「自分の龍を大切に養いなさい、鍛練しなさい。」ということを言っています。
わがままを抑えることや、感情をコントロールして生きることが大切なのです。
----

「人はどんなに大変な目にあっても、どんなにつらいことがあっても、その経験も糧にして、日増しに強くなることができるんですよ」というワンチュク国王のメッセージは、震災で心の疲弊した子ども達にとって、大変な励ましになったことでしょう。

皆さんも、いろいろな経験をします。楽しいことばっかりではありません。時にはつらい経験もします。その一つ一つが、皆さんの心の中にある龍を育てるのです。そうやって人は、どんなときにも自分を見失うことなく、夢に向かって進んでいける強い自分を獲得していきます。どんどん経験を食っていきましょう!

ワンチュク国王とペマ王妃

このエントリーをはてなブックマークに追加

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です